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Win95/98時代のゲームを今のWindows10で遊ぶ・動かす方法

 昔のWindows95/98時代のゲームを今でも遊びたいという人は多いと思います。自分もそうです。

でもWindows10で動かそうとしてもそのままではうまく動かないときが多いので対処方法をまとめておきます。

対処方法の一覧

  • 対処方法1:ゲームのインストーラは使わずにゲームが入っているメディア(FD・CD)から直接コピーする
  • 対処方法2:古い環境でゲームをセットアップして内容をコピーする
  • 対処方法3:プログラムの「互換性」の設定をする
  • 対処方法4:「DDrawCompat」でグラフィックス関連の互換性を上げる
  • 対処方法5:「_inmm.dll」でCD音源を再生できるようにする

  • 対処方法6:64bit環境ならWOW64の仕組みをふまえて調整する


↓起動したゲームの例(ぷよぷよ、ぷよぷよ通、バーチャファイターPC)
ぷよぷよぷよぷよ通バーチャファイターPC


対処方法1:ゲームのインストーラは使わずにゲームが入っているメディア(FD・CD)から直接コピーする

Windows95/98時代のゲームのインストーラは今のWindows 10でうまく動かなかったりします。

ゲームが入っているメディア(FD・CD)を見てみて、ゲームの実行プログラム(EXEプログラム)やゲームのファイルがそのまま見える状態ならコピーしてみましょう。

もしsetup.exeや内容がCABファイルで圧縮されているゲームはセットアップが必要でこの方法は使えません。


手順

1. ゲームが入っているメディア(FD・CD)をエクスプローラで開く

2. ゲームのプログラム(EXE)やDLLファイル、WAVやMIDファイル、TXTファイル、その他ファイルなどが沢山入っているフォルダがあるか確認する

3. 見つかったらCドライブにゲーム名のフォルダを作り、中身をコピーする

4. ゲームのプログラム(EXE)を実行してみて動くか試してみます


対処方法2: 古い環境でゲームをセットアップして内容をコピーする

対処方法1ができないゲームはWindows XPなどの少し前のパソコンがあれば、そこにセットアップしたものをコピーする方法があります。

ただしファイルのコピーだけでは動かず、セットアップでレジストリに登録された内容もコピーする必要があるゲームもあります。


手順

1. 少し前のOSかゲーム要件にマッチするOSが動くパソコンを起動する

2. ゲームをそのパソコンでセットアップする

3. セットアップしたら、 C:\Program Filesの中や指定した場所にあるのでSDカードやUSBメモリなど持ち出せる媒体にコピーする

4. 媒体から今のパソコンにコピーする(その時はCドライブ直下にゲームのフォルダを作ってコピー)

5. 動くか試してみます


対処方法3: プログラムの「互換性」を設定する

Windowsは昔のソフトウェアとの互換性を維持するため、「互換モード」などが使える互換性設定が用意されています。


手順

1. デスクトップにあるショートカットで右クリック。または実行プログラム(exeファイル等)がある場所をエクスプローラで開いて、実行プログラムで右クリック。

2. 右クリックして出てくるメニューの「プロパティ」をクリック。

3. プロパティ画面の「互換性」タブをクリック。

4. 「互換性」タブの中で必要な設定が行ったら「OK」をクリックして反映する。

5. 動くか試してみます。


設定できる内容

「互換モード」

ゲームを実行しても起動しない、すぐ落ちる場合はまずこの設定を試してみます。

チェックを入れて、「Windows 95」や「Windows 98 / Windows Me」を選択してみる。動くようなら「Windows XP」や「Windows Vista」あたりに変えてみて動くならその設定にする。

動かない場合は古いOSの選択に戻す。


「カラーモードを制限する」

フルカラーモードに対応していないゲームは起動時に“この色数には対応していません”のようなメッセージが出ます。

メッセージが出た時はここの設定で「8ビット (256) カラー」「16ビット (65536) カラー」を選択。


「640x480の解像度で実行する」

解像度が固定されていたり、小さいウインドウでしか遊べないゲームはチェックを入れてみます。

画面解像度が640x480に下がってから起動します。


「全画面表示の最適化を無効にする」

全画面表示の最適化はゲームによって悪影響が出るらしいのでゲームスピードがおかしいときはチェックを入れてみます。


「管理者としてこのプログラムを実行する」

ゲームを実行できない、セーブできない、外部のファイルを読み込めない場合はチェックを入れてみます。


対処方法4: 「DDrawCompat」でグラフィックス関連の互換性を上げる

「DDrawCompat」はゲームとの互換性とパフォーマンスの問題を修正することを目的としたDLLラッパーです。

個人的にも昔のゲームを動かすのに欠かせない大変強力なツールで助かっています。Windows10で昔のゲームが動かなかったら、このDDrawCompatをまず試しましょう。

開発元URL

このプログラムで対処できるトラブル例

  • 起動時にDirectX関連のエラーメッセージが出て落ちる
  • 起動できても画面の描画が2/3だけや半分だけしか映らないなどおかしい


手順

1. 「DDrawCompat」のリリースページの最新バージョンの「Assets」のところからzipファイル(debug・ソースコードじゃないもの)をダウンロードします。

2. zipファイルを展開します。

3. 展開すると ddraw.dll があるので、ゲームの実行プログラム(EXE)があるフォルダの中にコピーします。

4. 動くか試してみます。


対処方法5: 「_inmm.dll」でCD音源を再生できるようにする

「_inmm.dll」はirori氏が開発しているCD音源を再生できるようにするパッチプログラムです。

もしパソコンのドライブにゲームのCDを入れた状態でも音楽が再生できないなら、この_inmm.dllを使うことで音楽を再生できるかもしれません。

現在配布されているURL(ミラーサイト)

このプログラムで対処できるトラブル例

  • 音楽が再生されない(CDから再生している場合)

手順

1. 配布されているページから「_inmm.dll」のファイルをダウンロードします。

2. exeファイルならセットアップ、zipファイルなら展開します。

3. 配布されているページ上のマニュアルやダウンロードしたものに含まれているマニュアルを読んで導入します。

4. 音楽が再生されるか試してみます。

対処方法6: 64bit環境ならWOW64の仕組みをふまえて調整する

64bitのWindows環境で32bitのゲームを動かすとき、WOW64という仕組みが動きます。ゲームのインストール先、システムフォルダ、レジストリをWOW64の仕組みに従って変えてみます。

WOW64は別の記事にしていますので参照ください。

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